July, 2015

Tour de France 2015

Tour de France 2015

ツール・ド・フランス 2015

毎年この時期になると話題になる世界最大の自転車ロードレース、ツール・ド・フランス。
気になりつつも、ルールもよくわからないし、3週間もあるし、とまともに観戦したことはなかったのですが、近藤 史恵さん作の「サクリファイス」という小説を読んでからちょっとわかったような気になったので、今年は観てみることにしました。西海岸時間では中継が早朝5時(いちばん早かった日は深夜2時)スタート。連日早起きでしたが、9時前にはレースが終わるので他の用事が入ることもなく、かなりがっつり観戦。

個人総合や、スプリント賞、山岳賞、新人賞、それに加えて各ステージ優勝などツアーの中でも違う勝負があったり、個人競技なのにチーム競技の要素があったり、それぞれが目指すタイトルを取るためにいろいろな駆け引きがあったり。ルールや流れがわかってくるとどんどんおもしろくなってきて、毎日いろんなドラマに涙腺ゆるゆるでした。

もうひとつおもしろいと思ったのが「先頭交代への参加」とか、「ステージレースで総合優勝や新人賞狙いの選手はステージ優勝を譲る」とか、「逃げ集団内でポイントの強引な独り占めをしない」とか、「アクシデントにつけ込まない」などの暗黙の了解。なんだかとっても紳士的。
(ただその流れで、ステージのゴールの時に、トップの選手が必ずジャージの前のジッパーをきちんと上げるのも居ずまいを正すためなんだろうなぁ、なんて素敵な慣例なんだろうと思っていたら、これはジッパーを上げてジャージのスポンサーの名前をきちんとメディアに見せるため、ということでした。とってもコマーシャル的…)

今年はチームスカイのクリス・フルーム選手が個人総合優勝。彼の強さもさることながら、彼のアシスト選手たちの走りが印象的でした。将棋の駒のように、黒子のように、SPのようにフルーム選手のまわりを固めるブラックジャージ、引き離されてもいつの間にか追いついてエースの前に(後ろに)ぴったりつけるあの強さはすごいなぁと思いました。最終日のパリのシャンゼリゼで、みんなで並んでゴール。かっこよかった!

また来年を楽しみに。それまでにもう少し自転車ロードレースに詳しくなっておこう。